遺品整理で売れるものと売れないものの違いは?【現役査定士が教える】

捨てるしかないと思っていた価値のわからない遺品に思わぬ高値がつくことがあります。
面倒なゴミとしてお金を払って処分するより、お金に換えたほうが供養にもなるのではないでしょうか。

とは言っても、一体何が売れるのかがわかる人は少ないと思います。
なので今回は、遺品整理の経験がある査定士のわたしがこれはお金になるよ!という品物を実際に依頼のあった体験談と共に紹介したいと思います。

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ついつい捨てがちな金歯

1年前に父を亡くした、Aさん(65歳)に依頼を受け遺品整理をしている最中にこう言われました。

「父が亡くなった直後は気持ちが沈んでしまって、整理なんて考えていませんでした。ですが葬儀屋とのやりとりで『これ、取っておいたほうがいいですよ。高く売れますから』と手渡して頂いたんです。」

それが父の金歯でした。

金歯は火葬すると溶けてなくなってしまう事が多いのですが、最近は気を利かせて取ってくれるケースがあります。

現代では金歯をしている人は見かけなくなりましたが、

年代によっては、純度の高い金歯を何本も差していいる人がいます。

 

基本的に金歯は噛むものなので純度を低くして硬くしています。
ですので、査定に出してみると、14金計算されることが多いです。

ですが、人によっては純度の高い金歯をつけている人もいます。
わたしが査定した中で過去最高の買取価格は5万円でした。

金歯を取るということに抵抗のある人はいますが高額になるケースもあるので、
覚えておきましょう。

また、抜けた金歯は歯医者に回収されることもあるのですが、装着時に購入しているので渡す必要はないんです。
もし抜けた金歯がある場合は大切に取っておくといいですね。

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貴金属と着物は高値で売れる

 

これは常識だと思うんですが、金があれば捨てずに取っておくことをおすすめします。
年代によっては購入した時より売る時のほうが高値がつくことがあります。

今から30〜40年前と比較すると、現在の金の価格は2〜3倍近くにまで上がっているので、先ほどの金歯と同様に、壊れたリングやネックレスなども捨てずに残しておくといいですよ。

意外に高値がついてびっくりするのが金縁メガネです。
もちろん純度にもよるが、単純にほとんどの品が20グラム以上の金を使用しているため、
10万円以上の値がつくことも珍しくありません。

さらに、意外なもので言うと、仏像などの仏具にも金が使われていることがあります。
わたしも過去に何度も仏具が金でできているものを査定しました。

仏具も重量がずっしりあるので100万円以上の値がついたこともありました。
仏具などは経年劣化により普通は金と見分けられないことがありますので、試しに査定してもらうといいと思います。

ですが、仏具を売るのは、何となく気がひける人もいると思います。
そんな時はきちんとお寺で「魂抜き」すれば決して悪い行いではないです。

仏具の中でも特に高値がつきやすいものがあります。

①お鈴 

音を鳴らす仏具ですね。不純物の少ない素材を使うと音の響が綺麗になることからこだわりのある人は金製のものを使っている場合があります。

②線香立てや蠟燭立て 

金を使っているのはあまりないのですが、純銀製のケースはよくあります。

実は仏具は、祭祀財産と認められれば相続税がかからないんです。
なので税金対策として、金や銀製の仏具を伊勢丹や高島屋などで購入することが流行った時期があるんです。

また、金やプラチナといえばリングやネックレスが真っ先に思い浮かぶと思います。
ですが、本当に金、プラチナでできているのかわかりにくい場合があります。

そんな時、簡単に見分ける方法が実はあるんです。

まず、裏などに「K18」「SV900」「Pt850」と小さく記されていれば、それぞれ、金、銀、プラチナ製です。

 

ですが何も刻印がないものもあります。
これは偽物?と思うかもしれませんが、何も記されていないからといって、偽物と言う訳ではありません。

特に、刻印がないとわかりづらいのは、銀製品です。よくあるのがゴルフコンペでの優勝カップやトロフィーです。

今の時代では銀を使うのは少ないですが、バブルの頃は銀製である確率が高いです。
単純に10個以上あれば10万円以上になるケースもあります。

なのにそれを知らずに興味ないからと捨ててしまったりあげてしまう人が非常に多いです。

貴金属は誰でも知ってる売れるもの

貴金属といえば、リングやネックレス、イヤリングなどのアクセサリー類も、もちろん「売れる」遺品の定番です。

壊れていたり、色が落ちていたとしても、捨てずに査定に出したほうがいいです。
壊れていても重量で査定をするので形状は関係ないことが多いからです。

最近、テレビなどで金、プラチナ製は壊れていても買い取ります。デザインも関係ありません。と広告を売っている業者が増えています。

そのことからわかるように、貴金属類は『1g何円』という相場が決まっているんです
なので壊れていても関係がないんです。

で、ここで注意しないといけないのが金、プラチナでなければ、
アクセサリー類の買取査定額は購入額の10分の1が相場になります。

若い時に高値で購入したブランド品でも素材が金、プラチナでなければ雀の涙ほどの額になってしまいます。

 

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着物はとりあえず査定に出すべき

捨てる前にとりあえず査定に出すべきなのが着物です。
昔購入した着物の多くは捨てられずに取っている人が多いです。

着物は今の時代レンタルできるので新しく着物を購入すると言うことが少なくなりました。
なので着物買取の需要は減少しているのですが、ものによっては高値で取引される場合があります。
 

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着物を高く売るために大切なのは買取業者の選び方です。

着物を高く売るためには業者選びが非常に大切です。
衣類によくある『まとめていくら』という査定をする業者よりも着物を一着一着丁寧に査定する業者を選ぶのがコツです。

着物の値段はピンキリで、たとえば友禅や大島紬などには汚れがあったとしても10万円を超す高値がつくこともあります。

ですが基本は保存状態によって査定額が大きく変化します。
最悪の場合、値段がつかないこともあります。
査定の際に、なぜその査定額なのかを伝えてくれる業者は信用できます。

業者を見極める「裏ワザ」

買取業者の数は年々増加しています。
本来であれば2〜3社に依頼して見積もりを出すべきですが、時間がなくてめんどくさい人もいると思います。

そんな面倒な人は、買取を依頼する際にどのような着物がどれくらいあるか、状態はどうなのかを
まずは電話で伝えます。

すると、実績のある業者ならば、そこである程度の買取価格を判断し、電話口で伝えることができます。
そして電話で聞いた価格をもとに業者を選べば、査定までの時間を短縮できますよね。

衣類は買い取ってもらえる?

着物以外の衣類で有名ブランドではないものは、値がつくケースは少ないです。
それでも、買い取ってもらい安くする方法があります。

その方法は、店舗数は少ないですが、海外輸出をしているリサイクルショップに持ち込むと売れることが多いです。
日本のものという『メイドインジャパン』のブランド力は安心と信頼で諸外国で需要がある場合があります。

また、ブランドもののバッグや財布があれば、高く売りたいですよね?

ブランド品はデザインの移り変わりが早いので、過去3年以内に購入したものでないと高値がつくことはまずないのが実情です。

ただ、そんな中でもルイ・ヴィトンのモノグラムやシャネルなどのブランドの普遍的なものは別です。
こういった普遍的なデザインで今でも人気のあるものは高値が期待できます。

また高値が期待できるブランド品といえば、腕時計です。
カルティエやフランクミュラーなら、多少古くても10万円近い値がつくことは珍しくありません。

 

腕時計の中でも別格なのがロレックスですね。
ロレックスは他のブランドと違い、購入時の金額から値崩れしにくいんです。

また、ロレックスは状態が悪くても価値が下がりにくく、高値がつきやすいです。
空箱のみでも値がつく場合もあるので空箱も捨てずに取っておきましょう。

 

価値がわからない骨董品はどうすればいい?

貴金属やブランド品のように相場がある程度決まっているものは、素人でも価値があるかが見分けやすいんですが、その価値がなかなかわからないのが骨董品です。

風呂敷に包まれた掛け軸が倉庫で発見されるケースはよくあります。
大半は値がつかないものであるのですが中にはとてつもないお宝の場合があります。

過去には藤原定家が歌を書いた掛け軸と判明したこともあり、査定額はなんと500万円を超えたこともありました。
一歩間違えれば捨ててしまうこともあるのでとりあえず疑わしいものは査定に出すべきだとわたしは思います。

そんな骨董品ですが値がつきやすのは箱付きかどうかです。
箱に入っているか。査定士はまずそこを確認します。
掛け軸でも茶道具でも、上等な品物は必ず桐箱、もしくは杉箱があるのが普通です。

もっと大切にされているものだと、二重箱、三重箱になっていることもあります。

何に価値があるかはわからない

素人に価値が見分けられないものは骨董品意外にもあります。
例えば50〜60年代にかけて収集ブームが起きた切手のように、多くのコレクターがいるものにも、高値がつくケースがあります。

『ビードロを吹く娘』『見返り美人』『文化人シリーズ』などのプレミアム切手は
ものによっては、額面1000円の切手でも、100倍の10万円で買い取った事例もありました。

プレミアム切って出なくても数があればあるほど値はついていくので、収集癖のある場合は生前にどこに何が置いてあるかを把握しておきましょう。

同様に切手の他にも、古銭のコレクションにも高値がつくケースがあります。
『新1円銀貨』や『東京オリンピック記念1000円銀貨』といったものがプレミアム硬貨です。
 

よくありがちなのが、古銭はよかれと思って洗ってしまう人です。
これは勿体無いですね。
綺麗にすることで価値が逆に下がることもあるので、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。

他にもおもちゃなども高値がつく場合があります。

鉄道模型のNゲージや真空管アンプなら数十万円、牛乳瓶の蓋にも収集家がいて、過去には数万円というプレミアムがつく場合もありました。

また最近では使うことがなくなったテレホンカードもコレクターには人気が高いです。
アイドルや競馬、ゲームなど、ファンが多い分野なら、10万円を超すテレカもあります。

また通常のテレカでも、金券ショップに持っていけば、度数に応じて数百円程度に換金ができるので捨てないことをおすすめします。

日本人形は売れる売れないがはっきり別れる

売れるか売れないか、はっきりと分かれるのが日本人形です。
もちろん著名な作者のものは売れますがそれ以外はほぼ無価値です。

今は昔と違い家玄関などのスペースが小さくなってしまい、置くスペースがないため人形の需要が減少しています。

 

高級家具も売れにくい

いまの若い世代の家には高級家具のような立派で大きい家具を置くスペースがないので、需要は少ないですね。

たとえば水屋箪笥はいい例だと思います。
ちょっと前までは、3万円程度で売れた品が、いまは8,000円くらいです。

ほとんどの人が捨ててしまうが、意外と売れるものは洋酒

お酒を飲まない人の家ほど、価値がわからず捨てたりあげたりしています。
ですが、昔の洋酒は値がつきやすいんです。

あまりお酒に価値を見いだせていない家庭の方がいい洋酒が出てくる確率が高いです。

出てくる家では20〜30本まとまって出てきます。
買取価格はだいたい1本1,000~2,000円ですが、それでも、数があればかなりの金額になります。

また中には1本でもかなりの値段がつく洋酒もあります。
その代表的なのは『ルイ13世』です。

名前だけは聞いたことがあるの絵はないでしょうか?
1本30万円の値がつくものもありますので棚を確認してみてください!

なぜ「ルイ13世」が高価で売買されているのかですが、
入っているのが高級ブランド「バカラ」のデキャンタなんです。

これは空き瓶であっても売れるため、たとえ中身が入っていなくても捨てないほうがいいですね。

 

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良い買い取り業者の見極め方

さて、ここまで見てきた様々な遺品ですが、それらすべてを、自分で整理ができればそれに越したことはないんですが、膨大な遺品のなかから売れるものをピックアップする作業は大変な労力がかかります。

実家が遠ければ遠いほど、広ければ広いほどその負担は広がります。
そういった人は「整理のプロ」に頼むという手があります。

確かに遺品整理業者は、自分でやるよりもはるかに早く実家を片付けてくれる。だが、自分にあった業者を上手に選ばなければ、後悔することになるかもしれない。
それは安く買いたたかれたり、値がつかないものは片付けなかったり様々です。

また、『良い遺品整理業者』というのは、遺族一人一人の考え方によって異なります。
できるだけ安く、できるだけ早く終わらせてほしい人は、廃品業者も兼ねるところ頼めば一石二鳥です。

ただ、そういった業者にはものの価値の見極めは期待できません。もし、売れそうなものはすべて残してほしいというのであれば、時間をかけて相談に乗ってくれる業者に依頼したほうがいいですよね。

 

膨大な遺品の中にどれだけの「お宝」が眠っているのかわかりませんが、
めんどくさいと全て処分する前に、一度調べてみてはいかがでしょうか?